旭区の野草・雑草
私達は道端で、庭先で、公園で豪華ではないが楚々と咲く名も知らない花に出会います。そんな花や、雑草の名前が解ったら野山に出かける楽しみが増える気がしてきませんか?
引用した書名 成美堂出版 日本の野草・雑草
メイツ出版 神奈川いきもの図鑑
オオイヌノフグリ高さ15~20cm
ヨーロッパ原産の帰化植物で早春にコバルトブルーの美しい花をつける。道端で普通に観られるので、お馴染みの花です。フグリとは陰嚢のことです。可憐で美しい花になんでこんな名前が付いてしまったのでしょうか?
この花ももう少しいい名前が欲しかったでしょうにね~
一度覚えたら絶対に忘れない花です。
オドリコソウ 高さ30~50cm
花の咲き方が、両頬に手拭いを垂らした踊り子に似ているところから付いた名前です。花を取って舐めると甘かった少年時代の一幕を思い出します。その密が蜂によって花粉の媒介が行われています。
栽培は簡単で、日当たりと水はけがよければ、庭でも鉢でもよく育ちます
カラスノエンドウ 長さ60~100cm
黒くて熟した実をカラスにたとえたところからこの名前になった。新芽や葉先は和え物やてんぷらにすると美味しい。
花の後、種子を持つさやが育つがこれも食べられる。
シロツメクサ(クローバー)高さ20~40c
蜜蜂によって受粉し、受粉した花は下向きになる。
一枚の葉は3個のハート形の小葉に分裂するが、まれに4個のものがある。それが四葉のクローバーです。
オランダからガラスの器が送られたときガラス器のクッションとして、乾燥したクローバーが使われたことから「詰め草」となった。
チガヤ 高さ30~80cm
山野に生える多年草で茎の先に長さ10~20cmの円柱状の花序を出す。若い花序を「ツバナ」と呼び、食すとかすかに甘い。白い花穂と緑の葉のコントラストは遠目にも清々しく、花穂が風になびく姿は初夏の訪れを感じさせて気持ち良い。
ハハコグサ(ゴギョウ)高さ15~40cm
春の七草の一つ。
道端や畑、人里などに普通に生える多年草。
細かく枝分かれした茎の頂に、黄色い小さな花を密生してつける。葉も茎も白い綿毛に包まれていて、カスミのかかったような草色と、たおやかな姿を持つ上品な野の花である。
越年草で、2年目の春に開花して株の寿命を終えます
ナズナ (ペンペングサ)高さ10~40cm
春の七草の一つ。
どこにでも生える雑草で、旺盛な生命力をもち冬も生育している。茎の頂部に、直径3mm程のごく小さい白い4弁化をたくさんつける。ハート形の果実も可愛い。
ペンペングサはハート形の果実を三味線のバチに見立てた名前です。
「よくみれば薺花さく垣根かな」(芭蕉)
ママコノシリヌグイ 長さ1~2m
道端、林、水辺などに生える1年草。
茎はつる状でよく分岐する、下向きの棘がある。枝先に小花を十数個集めて付ける。花弁はなく、淡紅色の萼が5深烈し、下部は白く葉は三角形です。
「継子の尻拭」棘のついた葉で継子の尻を拭うと云う何とも恐ろしい名前がついています。
似た仲間に、ミゾソバ、アキノウナギツカミがあるが、ママコノシリヌグイは三角形の葉の先端が尖っているのが特徴です。
不愉快な名前を付けられた草花はもう少し良い名前が欲しかったことでしょう。
ホトケノザ 高さ10~30cm
春の七草のホトケノザはコオニタラビコのことで本種ではない。子ウサギのような愛らしい花が、まるい葉から伸び上るようにして、思い思いの方向を向いて咲きます。四角い茎を抱くように囲む扇状の丸い2枚の葉を、仏像が座る蓮華座に見立てて、仏の座と名前が付きました。
オオオナモミ花期8~10月
空き地や道端にごく普通に生える。北アメリカ原産の一年草。オナモミはほとんど見られなくなり、今見られるのは殆どが、オオオナモミです。「引っ付き虫」と云われ、タネが生き物について運ばれる代表的格。先端が曲がった鉤状になっていて、子供の頃、セーターに投げ合い、くっつけて遊んだことを思い出します。
ブタクサ 花期8~9月
昭和になってから全国的に広がった北アメリカ原産の帰化植物。花は綺麗ともいえないし、花粉症の原因になるので嫌われている風媒花。
セイタカアワダチソウ 花期10~11月
北米原産で明治30年頃、観賞用として日本に移入された。
その後、爆発的に広がりましたが、自分が出す抑制物質で自家中毒を起こし衰退しています。
又、この花から入浴剤が造れると云う。花が咲く直前の物を、つぼみごと取ってきて、2~3日天日干しをしてから、さらに、日陰で10日位干し、小さく刻んで綿の袋に入れて湯船に入れると体内の毒素が抜けるとか?お試しあれ?
オミナエシ
花期8~10
秋の七草の一つ。詩歌、絵画、伝統工芸などあらゆる分野に登場する日本人好みの花です。黄色の花を、アワやキビのご飯に見立て女飯(オミナエシ)が語源となりました。
ゲンノショウコ 花期7~10月
民間で利用する薬草の代表格で、下痢止めや腹痛の薬として飲めばすぐ効くのでこの名になりました。弾けた実の形が、神輿の屋根のように見えるのでミコシグサとも云われる。
クズ 花期7~10月
秋の七草の一つですが、世界の外来侵入種ワースト100選定種の一つでもあります。日本古来のもので、大和(奈良県)の国栖(クズ)が葛粉の産地であったことからクズの名が付いたと云われています。
根からとった澱粉が葛粉で、根を乾燥したものは漢方生薬で葛根湯の材料になり、丈夫な茎からとった繊維で葛布をつくると云う有用植物です。
イヌタデ 花期6~10月
別名 アカマンマ 昔子供たちの、おままごとで赤飯代わりになったのでよく知られています。
一輪挿しにしても、花持ちがいいと云われ、土壌の浄化作用があると云われている。
辛みを賞味するマタデ(ヤナギタデ)に対し、路傍にあり、役に立たないところから犬蓼と云うらしい。
カヤツリグサ 7~10月
茎の両端を持って裂くと四角形になる、これを蚊帳に見立てカヤツリグサとなったと云う。真上から見ると線香花火に見える。